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塩ビライニング鋼管を凍結しても大丈夫ですか?(前編)

塩ビライニング鋼管は、鋼管の中に塩ビ管が入っているため、液体窒素による冷却効果は一般的な鋼管に比べ劣ります。

そのため凍結できるのか、または中の塩ビ管が凍結や解凍により劣化しないかというお問い合わせを頂きます。

そこで今回、鋼管と塩ビライニング鋼管の凍結の速さ、解凍時の影響について検証します。

使用する配管はSGP 100A

とSGP-VA 100Aです。

共に止水状態で、凍結する速さの違いを見てみます。

それぞれ凍結を開始します。

SGP 100A SGP-VA 100A

液体窒素注入から30秒で配管の底が凍り始めました。

液体窒素注入から3分で配管の底が凍り始めました。

10分経過です。 10分経過です。
 

塩ビライニング鋼管は配管底面から氷が成長していくのが特徴です。

15分経過です。

15分経過です。

20分経過です。

20分経過です。

SGP 100Aは23分で閉塞しました。 30分経過です。
 
 

40分経過です。

 
 

50分経過です。

 
 

SGP-VA 100Aは60分で閉塞しました。

 

共にホースで凍結個所の2次側の水を抜きます。

ここから解凍に入ります。

SGP管はトーチバーナーで、SGP-VAは管内に樹脂管が入っているため、工業用ドライヤーで解凍します。

SGP管は約4分で通水までできました。

SGP-VA管は約20分で通水までできました。

SGP管の通水後30秒です。

SGP-VA管の通水後30秒です。

1分経過後です。 1分経過後です。

2分経過後です。

2分経過後です。

3分経過後、氷の小片となって解けました。

SGP-VAについても3分経過後ほとんど解けてしまいました。

 

通水による氷塊の解ける速さについては、殆ど時間に差はありませんでした。

これはSGP-VAの氷塊後の配管内部の映像です。

目視ではひび割れなど確認できませんでした。

ただし、凍結により冷却時の伸縮の違いから、鋼管と塩ビ管の接着は剥離します。

詳しくは、『塩ビライニング鋼管を凍結しても大丈夫ですか?(後編)』でご説明いたします。

また本検証における、凍結完了までにかかる時間や氷解時間は施工条件によって異なります。

 

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