大口径でも凍結施工は可能でしょうか?
よくお客様より配管の大きさはいくつまでできるのかという問い合わせを頂きます。
株式会社ソエダでは口径500㎜まで対応しております。
そこで今回、社内試験を含め、施工方法をご紹介いたします。
まず、凍結容器ですが、箱が大きくなってくると、液体窒素の重量に発泡スチロールが耐えられなくなります。
そのため、容器の中には真ん中に仕切りがあり、直角部分にも重量負担がかかりますので、補強が入っています。
この補強がないと、凍結容器が強度不足により、施工中に容器が割れ、大量の液体窒素が漏れ出すという事故が起き、更に、凍傷や作業員が酸欠に至り、大惨事になることも考えられます。
小さいサイズの容器を加工するときはカッターナイフですが、本容器の場合はのこぎりを使用します。
また細かい発泡スチロールのカスが大量に出ますので、掃除機で吸引しながら加工していきます。
容器の中の間仕切りを加工しています。細かい作業になりますのでここではカッターナイフを使います。
お客様より、500Aの配管施工に12時間程かかるとのこと。
その間、凍結維持が可能かとのご質問を頂きました。
そこで弊社にあります500Aの配管を使って、凍結容器が凍結止水完了後、24時間維持できるかを検証します。
12:00スタートです。
12:15
配管の下面が液体窒素に浸ります。
ノリノリシール剤が固まるまで、時間をかけます。
12:30
配管の上面まで液体窒素がたまりました。
5時間30分で凍結完了。
ここから24時間維持し、凍結容器の強度を確認します。
液体窒素の消費は大きく減りました。
凍結完了から約5時間。
異常は認められません。
凍結完了から17時間。
全く異常ありません。
凍結完了後、24時間が経過しました。
凍結容器が割れ、液体窒素が漏れ出すということもなく、強度は十分でした。
この結果をもとに現場採用して頂けました。