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解凍作業はどのようにして行うのですか?

配管施工完了後、凍結部分を解凍し通水します。

その場合火気の使えるところはガスバーナー又はトーチバーナーを使用します。

ガスバーナーでの解凍 トーチバーナーでの解凍

また、火気の使えない場所では工業用ドライヤーを使用します。

いずれも凍結部分全体ではなく、配管の上部のみを解凍し、通水します。

全体を均等に解凍すると、水圧に押された氷塊が配管の中を高速で流れ、配管やバルブなどを損傷してしまう危険性があります。

そのため、配管上部のみを解凍し、狭小の水みちをつくって、流水により徐々に解凍します。

これは自然解凍をしない理由でもあります。

そこで今回、解凍時の配管の中の様子を撮影しました。

上図のようにトーチバーナーで配管上部を解凍し、その後、流水によりどのように氷が解けていくかのかを撮影しました。

 

通水直前

通水直後

  水みちができました。

 

通水1分後

 

通水2分後

 

通水4分後

通水とともに配管の霜も解けていきます。 配管内の氷下部は配管にしっかりと引っ付いています。

通水6分後

配管外側下部には若干、霜がついています。  

 

通水8分後

 

通水10分後

 

通水12分後

配管の霜と管内の氷はなくなってしまいました。  

このように配管上部に狭小の水みちを作ることで、氷塊が流れていくことなく、徐々に氷が解け、安全に通水ができました。

 

一方、自然解凍した場合、どのようになるのかを撮影しました。

自然解凍開始時

 

自然解凍開始30分

自然解凍開始時と管内、管外ともに変化は見られません。

 

自然解凍開始60分

管外につく霜が徐々に溶けだしている分かります。

 

自然解凍開始90分

管外につく霜が10cmぐらいになるまで解けています。

 

自然解凍開始100分

通水30秒前の画像です。管外にはほとんど霜はついていません。

 

通水の瞬間

氷塊が高速で流れたため、大きな衝撃がありました。

外観写真がブレているのはそのためです。

 

通水30秒後

通水により氷塊がどんどん解けていきます。

管外についていた霜は完全に消えてしまいました。

 

通水60秒後

 

通水90秒後

若干、氷は残っていますが、この5秒後完全に溶けてしまいました。

 

ご覧いただきました通り、自然解凍しますと氷塊が水圧に押され高速で管内を流れていきます。

配管やバルブなどの機器の損傷を防ぐためにも自然解凍は厳禁です。

今回、SGP100Aを自然解凍すると約100分で通水しましたが、管種、口径、気温、水温により解けるまでの時間には差があり、またいつ解けるかもわかりません。

仮に配管工事に溶接や接続不良等の施工不良があった場合、解けた時に作業員が不在で漏水の対応もできないこともあります。

株式会社ソエダでは、必ず、解凍して配管に水圧を張り、漏水などの施工不良がないことを元請け様に確認して頂いてから、現場を撤収することが取り決められています。

 

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